呑まれた夜 (1)
皆さんの初めてのお酒はいつでしたか?
初めての『飲酒』ほど印象深いそして、鮮明におぼえている『初めて』はあるのでしょうか?
『初めて海外に行った日』『初めて彼女ができた日』、『初めて父親になった日』……などなど、人生の中でも起点となる出来事は心の奥深い場所で覚え続けるかと思います。それが、いい思い出ではなくても。
その中でも、
『初めての飲酒』という出来事は、どこか『大人への1歩』または、『道を外れる!俺カッケー!』と言って未成年で呑んだりと、飲酒というのは心の中で大きく残る1つの『 行為』ではないかと思います。
今年20歳になった僕は、初めてのお酒を16歳の頃に経験しました。
っておーーーいいい!!!!!
未成年飲酒やんかー!!!!!!!
☆というツッコミが欲しくてたまらない欲しがりやさんです☆
16歳で飲酒? ヤンキーなの? グレてたの?
あ、いや、違います。至って真面目な16歳でした、よ。たぶん。。。いや、本当に!!
(勉強に対しては不真面目だったけど……)
何故、16歳でお酒を呑まなければいけなかったかと言いますと、
僕の住んでる地域での『祭り』の中で、男同士が “村の存亡をかけて((仮))” ある行事をして競うのですが、何故か16歳の僕がその祭りに参加しておりまして…
(その祭りへ何故参加したのかという話はまた別の機会で……)
その行事を行う前に参加する男達は、日本酒をお猪口で呑むというなんとも言えない……うん!祭り!って感じなしきたりがありまして、
『祭り前に喝を入れる』という理由みたいなのですが、
実行委員のおじちゃんは次々と列に並ぶ町の男達にお猪口を渡しては『さあ!呑んで!!』と掛け声をし、日本酒を呑ませて行きます……どんどん自分の番が近づいて来ましたが、僕はその時は『実行委員のおじちゃんだから流石に未成年の僕には呑ませないだろうなぁ……』と思っていたので、案外酒のことなんてスルーしてました、
ですが、自分の番に来た時に実行委員のおじちゃんは言いました、
『さあ!呑んで!!』
それも、手を掴まれ、日本酒で波波になっているお猪口を掌に渡され、あとは自分が呑むだけ……ほんの数秒でそんな状況になっていたのです。
僕は、咄嗟に『あ、あのまだ20歳で、h』と言おうとしたら、実行委員のおじちゃんは『いいから!はやくのんだ!のんだ!』と更に声を強めて言うのです……
わかります、実行委員だし、円滑に祭りを進行して行きたい、あぁ!わかります!ただ、当時の僕は、『お酒=悪いもの』『未成年が呑むと身体に至極悪い』というイメージがあり、手にお猪口持ちながら心の中で葛藤してました!『いやだ!死にたくない!』と。
ただ、そこでオドオドしていると周りの観客や町の人々も『アイツ何やってるんだ……』みたいに思われても嫌だしなぁ……と……『今は呑まなきゃ!!』と。
その葛藤、時間にして10秒ほど。
葛藤の末、
『呑んでやる!!!!!うおおおあおお!!』
初めての飲酒をこの祭りで!!
決心した夜でした、
(2)に続く……